ちょっと前から、Podcast をやってみたいと思っていました。
宣言というより、ただ素直にそう思っていた、というだけの話です。マイクの前で誰かに何かを話している自分を、ぼんやり想像することがあった。やってみたい、けれどまだ始められていない。今はちょうど、その手前にいます。
先に正直なことを書いておきます。道具は、まだできていません。 うまくいくかも分かりません。だからこれは「始めました」という完成の報告ではなく、始める瞬間の気持ちをそのまま書き残す、挑戦記の1本目です。
40歳を超えて、語れることがあるかもと思えた
なぜ今なのか。きっかけは、たぶん年齢です。
若い頃は、自分が何かを語るなんて、と思っていました。たいした実績もないのに、人前で話すなんておこがましい、と。でも 40歳を超えてみて、少しだけ気持ちが変わりました。
うまく言えませんが、積み重ねてきた中に、誰かに渡せる話が一つくらいはあるかもしれない、と思えるようになったのです。大層なことではありません。ものづくりの現場で考えてきたこと、迷ったこと、間違えたこと。正解ではないけれど、誰かの役に少し立つかもしれない。そのくらいの控えめな手応えです。
それで、ずっと先送りにしていた「やってみたい」が、少しだけ前に出てきました。
ネックは、一人で喋り続けることの難しさ
ただ、ここで正直に書いておきたい壁があります。
一人で喋り続けるのが、とにかく難しい。 台本を前にしてマイクに向かうと、思っていたより言葉が続きません。間が空くと焦るし、相槌を打ってくれる相手がいないと、話がうまく転がらない。頭の中ではもっと喋れるはずなのに、一人だと不思議と詰まってしまう。
やりたい気持ちはある。でも一人喋りは難しい。その二つの間で、わりと長いこと止まっていました。「いつかやりたい」が「いつまでもやれない」になりかけていた、というのが正直なところです。
だから、道具から作ることにした ― 喋りの相手を作れないか
そこで考えました。中身を語る前に、まず喋れる状態を作ればいいのではないか、と。
一人喋りの難しさを埋めるために、Podcast を支援する道具のほうから先に作ってみる。具体的には、喋りの相手――対話のパートナーを作れないか、という挑戦です。相槌を打ってくれて、話を少し受け止めて、次の一言を引き出してくれる。そんな相手がいれば、一人でも話が転がるかもしれない。
ここははっきり書いておきます。「作れた」のではありません。作れるかどうか、いままさに挑戦している最中です。うまくいくかは、まだ分かりません。形になっていないどころか、これでいけるという確信もまだない。試している、という段階です。
ひとつだけ大事にしているのは、道具を自分の手で握っておくことです。穴を埋めるところは新しい力に頼るとしても、何を作りたいか・どんな相手がほしいかを決めるのは自分でありたい。そのくらいの気持ちで、いま手を動かしています。断定はできませんが。
これも、自分を成長させるため
最後に、いちばん素直なところを書きます。
正直なところ、Podcast そのものがゴールというより、できないことに挑むこと自体が、自分を伸ばしてくれる気がしているのです。一人喋りが難しいなら、それを越える道具を作ってみる。その過程で、たぶん自分は少し変わる。やってみたい、の半分くらいは、そういう成長への期待でできています。
それに、一人で黙々とやるより、いつか誰かと話せたほうが楽しいに決まっている。喋りの相手を作りたいというのは、案外その寂しさの裏返しなのかもしれません。
そんなわけで、いまは道具から作っています。まだ途中です。できあがったら――いや、できあがるかどうかも含めて、進んだところまでを、またこの場所で書き残していくつもりです。これは、その挑戦記の1本目です。


